革のお手入れについて
革製品のお手入れってどうしたらいいの?適切な時期やお手入れ方法をわかりやすく解説

天然の革で作られた靴や財布、鞄やジャケットなどは使い込むほど味わいが深くなるとも言われます。とはいえ、革製品はメンテナンスをしっかりしていないと、汚れが落ちにくくなったり、素材によってパサついたりひび割れが発生する場合もあります。 このコラムでは、革製品のお手入れの仕方についてわかりやすく解説していきます。ぜひ最後まで読んで、大切な一品を長くきれいに使うための参考にしてください。
革製品のお手入れはどのくらいの頻度で行う?
ここでは革製品のお手入れの頻度について解説しましょう。
革製品ってお手入れしないとどうなる?
本革で作られた製品は乾燥すると全体に硬くなり、ひび割れやしわが発生します。

また、革は直接水に触れるとカビが発生したりシミができたりする場合もあります。 革製品は「表面で呼吸をする」といった表現が行われます。革はコラーゲン繊維からできていて、特性として周囲の湿度に応じて水分を吸収したり放出したりします。本革の靴や服が快適なのはこの性質によるものなのです。しかし表面に汚れが付着するとこの呼吸する性質が妨げられるので、快適性が失われるうえに革は傷みやすくなります。
革製品のお手入れの頻度は?
まず日常的に使用している場合、汚れたら早めに除去することを心がけましょう。手に持つことが多い財布などであれば、革が嫌う乾燥を手の脂が防いでくれます。

直接目にして触れる機会も多いですから、乾燥している、パサついていると感じたらお手入れのタイミング、と考えて良いでしょう。 靴や鞄、ジャケットなどは月に1回程度を目安にお手入れをしましょう。ただし、保存状態や材質の違いもありますから、乾燥が見られなければ2ヶ月に1回程度でも構いません。 革製品は「高価なものだから」、「大事なものだから」と長期間箱に入れてしまっているケースも見られますが、使わなければ長持ちするというものではありません。ある程度使うことでむしろ長持ちすると理解しましょう。
ただし、靴は毎日履くと足の水分を吸い続けて乾燥する時間が取れません。複数の靴でローテーションして数日に1回履き、汚れた場合は早めに清掃することを心がけましょう。
日常の保存方法

革製品は直射日光を嫌います。紫外線によって変色が起こり、ツヤも失われてしまうからです。ただし、風が通らない箱の中もあまり良いとは言えません。革製品はカビに弱いので湿気が多い場所は避けましょう。できれば風通しが良い日陰で保存することが最適です。
具体的なお手入れ方法
ここからは革製品の具体的なお手入れの方法を紹介します。
必要なもの
- 革製品用のブラシ(できれば馬毛)
- 柔らかい布を複数枚(オイル・クリーム用と乾拭き用、古いTシャツなどで構いませんが清潔なものを)
- 革専用のクリームまたはオイル
- 防水スプレー
お手入れの仕方
- まず鞄や財布などであれば中身を出して、内側までしっかりお手入れできる状態を作りましょう。
- 次に布で乾拭きして、余分な水分を除去します。
- ブラシを使ってホコリや汚れを除去していきます。ゴシゴシ擦るのではなく、革を傷めないように優しく、ただし縫い目などは汚れがたまりやすいのでしっかりブラッシングしましょう。
- 革専用のクリーム、またはオイルを乾いた布で、全体に伸ばすように手早く塗ります。この時、量が多すぎるとシミになる場合があるので商品の説明を読んで適量を塗ることを心がけましょう。初めて使うものであれば、変色したりしないか目立たない場所で試してから全体に使いましょう。
- 塗布に使ったものとは別の乾いた布で余分な油分をふき取ります。
- 日陰に置いたまま乾かします。この時間は革に油分が馴染むための時間でもあります。乾燥時間はオイルなどの説明書を読んで確認してください。
- 防水スプレーをかけてお手入れ終了です。直射日光を避けて保管してください。
水に濡れてしまった場合
革製品は水分に弱い傾向があります。雨などで濡れてしまった場合に放置していると、カビやシミができてしまうことがあるからです。濡れた時は早めに乾いた布などで水分をふき取り、日陰干しで乾かしましょう。この時型崩れしないように、形状を整えることも忘れないようにしましょう。
まとめ
靴や鞄、財布などの革製品のお手入れについてわかりやすくまとめました。革製品はしっかりお手入れしていれば長く使えますし、使うほどに味わいが増していきます。 ただし、適切なメンテナンスができていないとせっかくの革も台無しになってしまいますから、このコラムを参考にして定期的にお手入れをするように心がけましょう。 いずみ靴店は、岡山県倉敷市にある、靴の修理、クリーニングの専門店です。大切な革製品にキズがついてしまった場合や、破れ、ほつれ、破損などがある場合の修理を承っています。まずは状況確認した上でお見積もりを致しますので、当店のホームページにある問い合わせフォームからご連絡ください。