2023年12月08日

靴がボロボロしている  何でこうなるの?

これはニューバランスのウェッジヒール部分です。加水分解という症状が発生して崩れてきています。普段あまり履かず、大事に箱にしまっていたり、下駄箱に入れていたりしていざ履こうとしたときこの様になっていることがあります。ウレタン素材は加水分解が起こりやすく、防止するにはできるだけ乾燥の良いところで保管していただき、大事にしまい込まず、ローテーションで週に1~2日は履いていただきたいです。

これはECCOのウレタン系ソールです。柔らかな感触がとても足に優しく、履き心地も良いです。ウレタン素材の特徴は形の自由度があり、溶かして型に充填するだけで作れるのでメーカーとしては使いやすい素材でしょう。

ただ、保管状態が悪いと加水分解という症状が出やすく、素材表面から中まで崩壊してしまうことがあります。下駄箱の中にしまい込んで久しぶりに履こうとしたら地面に黒い色が写ったり、ヒールが割れて歩けなくなったりする例が多く報告されています。このような靴は大事に保管するのでは無く、週に3日づつくらいは履いていただければ加水分解は起こりにくくなります。

これはJOYAというとても柔らかなソールでクッション性がよく、足に優しくウォーキングができる優れものです。ただ、管理が良くないと中間のウレタン層が加水分解を起こし、割れたり、粉々になったりします。写真は粉状になって空洞ができてしまっている状態です。これは毎日のように履いていても起こっていることから、雨の日などの使用後に乾燥させる期間を取っていなかったと考えられます。ウレタン層の使用されている靴は管理が難しいですね。

MBTという特殊な形状のウォーキングシューズです。ミッドソールはウレタン製のため柔らかくクッション性も良く、足の筋肉を鍛えることも出来るようです。ウレタン素材は管理が良くないと加水分解を起こし、素材が崩壊していきます。履かずに1年も下駄箱に入れっぱなしにしているとこんな事になっていることがまま、見受けられます。毎日のように履いていただき履いたら陰干し。そうすれば長く使っていただけると思います。

フットジョイという有名メーカーの高級なゴルフシューズです。ハーフソールラバーが塩ビ系のためか加水分解を起こしています。滑りも起こりやすくなるため、プレーにも支障が出るかもしれません。ゴルフシューズは使用頻度が低いこともあり、加水分解しやすく管理が難しいです。靴の中に湿気取り剤などを入れて乾燥の良い場所に保管してください。

ティンバーランドフィールドブーツです。履き口スポンジの表皮が合成皮革のため経年劣化でぼろぼろしています。見た目も悪いし、表皮が剥がれてくるので汚らしい。乾燥状態を保てばある程度は予防できますが、合成皮革はどうしても避けて通れません。週に1度は履いていただいて湿気取りなどの乾燥剤を靴の中に入れて乾燥の良いところで保管しましょう。

塩ビ系の素材は加水分解が起こりやすいようで、このような事例が多いです。亀裂から割れまで発生しています。できるだけ乾燥の良いところで本幹していただきますようにお願いします。最近の新しいモデルは素材を変えて加水分解しなくなったと言われています。ユーザーの使用状況に左右されるような素材の使用は避けてほしいものです。ちなみにこれはレッドウィング ベックマンです。ファンの多いモデルですね。

 

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